しとえ / 地下室
我が家には地下室がある。 その中がどうなっているのか気になって僕は扉を開けた。 するとどうだろう。中にもう一つ 扉があるではないか。 僕はその扉も開けた。 するとさらに奥に扉が!...
詩人/作家 Xのアカウントにて詩、140字小説、掌小説など短文学をメインに活動しております。
我が家には地下室がある。 その中がどうなっているのか気になって僕は扉を開けた。 するとどうだろう。中にもう一つ 扉があるではないか。 僕はその扉も開けた。 するとさらに奥に扉が!...
啞々、このクソったれな世界に 賞賛を送ろうじゃないか! 僕たちの時代は もう死に絶えてしまった。 有象無象の墓ばかりが ピカピカと輝いて 滑稽だね 愛おしいね 晴れ渡った...
信号機が壊れてしまった ずっと赤のままで 僕はそこから進むことができない 世界なんてとっくに終わりを迎えたのに 律儀にルールを守っている。 君、おかしいと思うかい? 僕もおかしい...
気がつけば、私は図書館の中をウロウロとしていた。 「何をお探しですか?」 図書館司書の方だろうか、話しかけやすそうな人物が私に話しかけた。 性別や年齢はいまいちわからない。 男性...
嘆きの庭に夢が咲いたなら 私は1人そこに行きましょう。 月明かりをポケットに入れて ハミングをしながら、 水面の上を歩いて行くのです。 嫌だ、嫌だ、嘆いた日々も 石のように硬く...
教会には鉄の棺が置いてあった。 絶対に開けてはならないという伝承がある。 中には吸血鬼が閉じ込められているらしい。 吸血鬼が鉄に弱いというのは、あちらこちらの伝承で残っている。だ...
クローン技術が社会一般に広まったのは遠い昔。 それで自分自身が死んだらクローンで復活するというのが一般化したのもかなり前だ。 それ以来人間はクローンで増えるようになった。 同じクロ...
押入れの中から玉手箱が出てきた。 いや、正確には小学校の頃に作った玉手箱を模した木彫りの箱だった。 パキッ! 開こうとすると蝶番が外れて、蓋がずれる。 ……経年劣化なのかもしれない...
我望むあの日の君の春の世に 花ほころびて再会の時 その時に想ひを伝えよう。 だからどうかそれまで待っていて欲しい。 古びた写真の裏にはそう書かれていた。 その写真が一体いつ...
「卒業式が終わったらさ、一緒に出かけない?」 「いいよ、どこに行く?」 私がそう言うと彼女は科学館のチケットを出した。 それと一緒に催されるプラネタリウムのチラシもセットで。 「一...