ころもやぎ / にゃお
ある日、独り身の俺の家に大きな猫が一匹現れた。 「にゃお」 か弱く愛らしく鳴き声をあげるその猫は、動物を飼う余裕などないと自らを戒めてきた俺の急所を突いた。 気づけば俺は猫のた...
ころもやぎです。文章を書くのが好きです。よろしくお願いいたします。
ある日、独り身の俺の家に大きな猫が一匹現れた。 「にゃお」 か弱く愛らしく鳴き声をあげるその猫は、動物を飼う余裕などないと自らを戒めてきた俺の急所を突いた。 気づけば俺は猫のた...
急勾配な坂の上に立つ私の実家は、怠惰でいつも余裕のない父と腰の悪い祖母が住んでいる。 私が数年ぶりに都会のジャングルから古びた二階建ての大きな屋敷へと帰れば、それはそれは酷い有様...
「そういえば、貴方、シルバーウィークに予定はあるんですか」 金曜の夜九時を過ぎた頃。テレビを見ている私の横でスケジュール帳に何やら書き入れている彼が言った。 「何だ? そりゃ独居...
秋風の涼しい午後三時。私は小さな自室にある戸棚の一番上の段から、小さな木箱を取り出した。 重過ぎる訳でもなく軽過ぎる訳でもないその木箱には鍵穴があり、鍵の持ち主は私だけ。私だけが...
どうも、本日面接に参りましたMと申します。とても酷い大雨で足元も悪い中、こうして面接の機会をいただけてありがたき幸せとしか言いようがありません。 さて、この貴重なお時間の中で少し...
八月の夕立を数える君が好きだ。 カフェで雨音を聞きながら、お気に入りのチョコレートパフェを食べる君の頬が好きだ。 サラダをつつく僕の写真をふいに撮って、「また大切なものが増えた...