珈琲時間 / 「シミズと白い猫」
清水リュウイチの恋は終に叶わなかった。 彼がレイと出会ったのは、高校受験に失敗し滑り止めの私立男子高が決まり不承不承と通学し始めた最初の春の5月の中頃。 登校中の電車で清水...
掌編小説とカクヨムで長編書いてます。
清水リュウイチの恋は終に叶わなかった。 彼がレイと出会ったのは、高校受験に失敗し滑り止めの私立男子高が決まり不承不承と通学し始めた最初の春の5月の中頃。 登校中の電車で清水...
僕は総毛立った。それは本日の夕食である秋刀魚の塩焼きのデザートととして出された熊本県産のピオーネの出来が凄まじかったからで、旬の秋刀魚に奇妙な価格高騰を見せる大根をたっぷりとすり...
「そう言えば、あなたの趣味は何だったの?」 赤ワインのボトルを手にラベルを見つめる男は、声の方へは目線を向けず、呆れ色のした息を一つ、大袈裟に落としてみせる。 「休日は、何して...
僕のジントニックは美味い。 ジンは深緑色のボトルの物が良くて、トニックウォーターは甘さが控えめの物が良いがこちらは好みに依る。 氷を重ねたグラスにジンを入れ、1カットのライム...
「りゅうちゃん放課後一緒に帰ろ? わたし今日お留守番なの」 「ぼく今日、裏山行くよ。かなちゃんも行こうよ」 「またスライムおじさんのとこ? 先生は行っちゃだめって、言ってたよ」 「...
6/29 今年は珍しく夏のボーナスが出た。 年末年始に頑張った甲斐があった。 ただ今は休みが欲しい。 どう考えても精神的にも肉体的にも休養が必要だ。 巷で流行ってる「スパイス...
告白というのはグロテスクであればあるほど良い。 一先ず電子タバコを吸っていいかと確認するサオリに、ミキはもちろんと快諾する。その告白の内容が私の期待を裏切らなければ、という枕詞...
50メートルほどさきのびわの木の下に猫がいる。 枝先に瑞々しく実ったびわに猫はどうしても届かない、ふりをする。 猫の見上げた先で小鳥が実をつつきにやってくる。 そうしていると...
「高橋さん、今日のお昼どうします?」 同僚の女がPC越しにリュウジに声をかけた午前の端くれ。 「向かいに出来た中華屋さん、今日からでしょ。そこ行こうと思ってる」 リュウジは女の視...
「今日見た夕日はまるで〓〓のようでした」 「待って。なに?」 シーラの唐突な発言にユキはページの間に指を挟み聞き返した。 「〓〓みたいな夕日だったのです」 「え、何みたいって?」...