SF・ファンタジー
はるか仰ぎ見て
139文字
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「勇者殿、また月を見ておいでか」同行の賢者が髭を撫でつつ、声をかけてくる。「ええ、美しい」僕は焚き火に薪を放り込んだ。「いずれはこの足で、と」「はは、気宇壮大であられる」火がはぜて、パチリと音が響く。賢者は笑ったが、僕は笑えなかった。夜空にかかる、あの青い星こそ故郷なんだから。
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