SF・ファンタジー
孤独の都
498文字
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愛し君を想い このアンドロイドを製作した
君はもうこの世にはいないけれど
大丈夫 僕は新しくこの機械仕掛けの人形と生きていく
君の記憶と彼女がいれば
きっと死ぬまで生きられるだろう
そう考えたのが 運の尽きだった
完成から長い歳月が流れた
当時 成年だった私も歳を取り
皺は増え 体は衰え 声もしゃがれた
だが 彼女は今も変わらず
むかし見た 記憶の君のままなんだ
想い出の中の君はとても綺麗で
その想い出を基に造った彼女もとても綺麗で
けれど 私はどんどんと年老いていく
そんなものは耐えられない
そう思って彼女を壊そうとした事もあったが
実行に移す事はとうとう出来なかった
理想とかけ離れていく現実を受け止めるには
あまりに私は孤独だった
自分一人 独りで老いぼれていく事実
この状況を打破すべく色々と案は練ったが
結局 どうする術もなく
無力な私が実行した 最後の妙案
私自身のアンドロイドを製作し
老いる事なく 共に生きよう
ずっと二人で 綺麗なままで
さようなら
残酷な現実世界
そうして製作されたアンドロイド二体は
誰も知らないマンションの一室で
寄り添うように 今を生きている
(あなたが知らないだけで
顔も知らぬ隣人の住む 現代のマンションでは
こうした事は決して珍しくはない)
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