あなたに
愛されたくて
それこそ
1から10まで
イエスと言ってきた。
泥にまみれて
あなたを愛した。
あなたと一緒なら
その泥も
勲章だと思えた。
でも
あなたは
あっさり
私の前から姿を消した。
あなたは
泥だらけの私を
外側から見てただけで
1滴の泥もかかってなかったんだね。
『泥んこ勲章』より
続きを読む
彼がもうすぐ
海外留学に…。
彼の夢は
応援してる。
それは
嘘じゃない。
でも…
ブルーもしくはブルー
そういうことだろ。
そこは
もう素直に。
続きを読む
君は
イライラすると
言葉遣いが
丁寧になる。
今もそう
何か言っても
「わかりました」
「さようでございますか」
まるで
ロボットみたい。
何度も起こしに来てくれたのに
起きられなかった
私が悪いんだけど。
「今週は
残業や早出で疲れてたんだって。
ごめんね?」って顔を覗き込むと
「さようでしたね。
ですから
元気が出るホットケーキを
ご用意しました」
年下なのに
ほんと
良くできた彼氏だ。
『生意気ロボット』より
続きを読む
婚外恋愛
だから
会うことも
直接的な言葉を避けて
文面に残す。
どこかの公式LINEのように
装ってるの。
そろそろ
その言葉のバリエーションも
隠す方法も少なくなって。
キーワードの
スペアありますか?
LINEのスペア
好きを伝えるスペアが
たくさん欲しいです。
まだ終わらせたくない。
まだ伝えたいこともあるから。
続きを読む
小物で取り入れたり
差し色で取り入れてみたり…
裏切らない可愛さだったはず。
なのに
どうしたって
その色が似合わなくて。
とても素敵な色なのにね。
撫子色。
私は
モノクロの世界でしか
生きれないのかな。
じゃあ
モノトーンコーデでいこうか
いっそのこと
ゴスロリを極めてみようか。
『撫子色の裏切り』より
続きを読む
美術館デートのお土産で
買ってきた
絵画のポストカード。
どちらが正解?
「こっち?」
『いやいや、こっちでしょ』
なんて
上にしたり下にしたり。
ふたりで大笑い。
スマホで正解を探すと
逆さまだった。
しかし、よく出来ている。
なんて
ふたりで眺めながら
「芸術センスないね」
『あなたもね』って
また笑った。
続きを読む
違和感を覚える。
朝、夕方に流れるはずの「家路」が流れる。
違和感を覚える。
たくさんの人が小さな部屋の中で座り、一人一人名前で呼ばれ、向こう側にあるドアへ入って行く。
甘い、アロマキャンドルというものだろうか。
それと眠たくなる音楽が流れ、落ち着けと諭されているようでほんの少し苛立った。
奇妙な空間だ。
違和感を覚える。
何故か自らの足は、見知らぬ土地の見知らぬ道を歩ませる。
私の家はトイザらスの通り。
レンタルビデオ屋の向かいだったはず。
違和感を覚える。
エスカレーターの前の人がこちらを見ている。
違和感を覚える。
電車が来る時のメロディが違う。
違和感を覚える。
家のカギをかける所を、見知らぬ女性がそばで見ている。
怖いのでその女性に語りかけることができない。
違和感を覚える。
突然大きな声を出したくなる。
私はその見知らぬ女性に怒られた。
違和感を覚える。
怖い感情より、申し訳ない気持ちが強かった。
違和感を覚える。
部屋には下手な絵とネイル用品、小さな青い宝石がついた雫のようなピアスが大量に散乱していて、捨てようとすると手を止められた。
違和感を覚える。
その女性の目に映る私は歪み、一滴その人の頬を撫でるように落ちて行った。
私の視界もいつしか歪む。
温かい、名も知らぬその女性の手をそっと包んだ。
それからドリアを食べた。
ドリアは好きだ。
毎日でも食べたい。
違和感がない。
湯船につかり、歯を磨く。
でも面倒だ。
私の髪ってこんなに長かった?
違和感を覚える。
妙な錠剤を飲まされる。
違和感を覚える。
私の布団は中央だった。
父が右隣、母が左隣。
今は見知らぬ女性が右隣。
左隣の空白が、何故か大きな不安を呼び込む。
右隣の女性が「明日の朝、散歩行く?」と尋ねてきた。
私は「嫌、面倒くさい」と答えると、その女性は嬉しそうに微笑んだ。
違和感を覚えた。
明日もこの違和感は続くのだろうか?
続きを読む
繰り返す呪いの言葉の様に
何度でも何度でも
繰り返す祈りの言葉の様に
ささやいて呟いて
繰り返すまるで呼吸の様に
やわらかく優しく
繰り返す私らしくある様に
ハミングみたいに
繰り返すその事に気づけず
リピートしている
昨日も今日も明日もずっと
……るるららら。
続きを読む
「知らんけど」が
口癖の君は
何か言えば締めに
「知らんけど」
その使い方が
よくわからなくて
最初は適当だななんて
思ってた。
でも何度も聞いているうちに
私も
「あなたのそういうところが好き。
知らんけど」なんて
言うようになった。
あなたは
「そこは知らんけどいらんし」って
大笑いして
コーラを飲み干した。
深夜の二時間作詩
『口癖』より
続きを読む
どこにでもいる
私
どこにでもある恋
どんなサイズの
フレームにも収まって
この恋が終わったら
あなたの中では
しまわれて
埃を被ってしまうかも
しれないけど。
私にとっては
どこにでもあるものだからこそ
大切で。
今更
気がつけたんだ…。
『凡庸フレーム』より
続きを読む