コメディ・日常
古い鍵の魔法
976文字
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Day 2: 古い鍵
引き出しの中から古い鍵を見つけた。
一体これは何の鍵だろう?疑問に思ったが家族全員に聞いても どこの鍵なのかわからない。
だから、
「この鍵をちょうだい」
と父や母にお願いすると快く承諾してくれた。
私は想像を巡らせた。この鍵は不思議な世界につながっている扉の鍵なのかもしれない。開けてはならない不思議な世界へ!
まだ小学生だった私は鍵を持ちながら、そんなことを考え不思議な空想の世界へと想像を巡らせた。
いやもしかしたら、この家のどこかに隠してある宝箱の鍵かもしれない。美しい金銀財宝が出てくるかもしれない。そしたらお金持ちになれるぞ!綺麗なティアラや指輪も出てくるかもしれない。お姫様みたいだ。
幼い私は自分がプリンセスになった姿を想像する。
それはとても楽しくて愉快な時間だった。
待って!もしかしたら、この鍵は死んだひいおじいちゃんかひいおばあちゃんのものかもしれない!大切な家族の思い出の写真を入れて金庫に鍵をかけてるんだ。
もしかしたらラブレターなんか入れちゃったりしてるかもしれない!そんなの見つけちゃったらどうしよう。家族の大事な秘密を知ることになるかもしれない。仏壇の前で手を合わせながらそんな想像もした。
古びた鍵はもういらないものかもしれない。鍵を開ける鍵穴も扉もあるいは 金庫かもしれないけれど、もう存在しないのかもしれない。もしくはこれは手芸用とかダミーの鍵とかで開ける鍵穴なんて初めからないのかもしれない。
けれど子供だった私には、ただ古い鍵というだけで想像の扉を開けてくれる素晴らしいものだった。
やがて私は成長し、中学高校大学と卒業して就職し一人暮らしを始めることになった。荷物をまとめている時に子供の頃遊んでいた古い鍵を引き出しの奥から見つける。
それは子供の頃への憧れと想像の扉を開く鍵だった。
鍵を眺めながら私は想像する。
これからの未来のことを。
いつかやってくるかもしれない世界。子供の頃は何にでもなれると思っていた。大人になれば開ける扉が減ってしまったような気がした。
……いやでも、これからも新しい扉はいっぱいあるのかもしれない。それを開くための鍵は必要だ。
その古い鍵を持っていれば扉を開くことができるような気がした。
子供の頃の想像の扉を開いたように、未来への扉を開いてくれるかもしれない。
持っていく荷物の中にそっと古い鍵を入れた。
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