コメディ・日常
引き換えパンダ
476文字
約1分で読了
「パンダさん、いなくなっちゃったんだね」
パンダのぬいぐるみを抱えてしょぼんとしている息子。
息子が誕生日の春休みにはいつも白浜のパンダを見に行くことにしていた。
写真立てには去年のパンダを見に行った写真が飾ってある。
今年はパンダが全部中国に返還されていなくなってしまった。
5歳の誕生日がもうすぐやってくる。
息子が3歳の時、4歳の時の写真を私はちらりと見た。
「パンダしゃん!」
初めて見たパンダを目の前に、そう言ってはしゃいでいた息子の記憶が脳裏によみがえる。
今年は違うところにしようか。
もちろん白浜はとても楽しいけれど、違うところに連れて行ってもいいかもしれない。
しょんぼりしている息子に違うところの場所の話をどうやって持ちかけようか。YouTubeで他の場所の映像を探す。
だがそれを見た息子は、
「やっぱり白浜がいい。楽しかったもん」
と言った。
「そっか。じゃあ今年も白浜に行こう!」
息子はパンダのぬいぐるみを抱えたまま嬉しそうに、
「うん!」
と言った。
パンダがいなくても、きっと楽しいことはいっぱいある。
見ててよパンダさんたち、私と息子は今年も楽しむんだから!
\ 次の作品を探す /

読者の感想・応援メッセージ