エッセイ

にんげんは空想上の生きものです

398文字 約1分で読了
街は秋めいてきた。 外はまだまだモワッとした暑さが立ち込めているのに、入道雲はもういない。 お洋服売り場だって、茶色やオレンジばかり。 100均の毛糸売り場にはお客さんが増えた。 街路樹の葉っぱの色だって、少しずつ渋くなっていく。 枯れ葉は妖精のドレス。 今年の流行りはどの葉っぱなんだろう。 わたしはね、妖精を見たことがある。 だけどそれは内緒。 誰も信じないから。 信じられないのはこわいから? それともありえないから? わたしは、にんげんだって信じられないモノだと思う。 食料を切って、火を通して、味付けして、盛り付けて。 そんなの意味ないもの。 お洋服を着てる。 別個体を好きになるし、子どもを育てる。 同時にふたり以上の好きな人を作ると怒られる。 遠くにいる会いたい人の声が聞きたくて小さな機械を作ったし、みんなヘンだよ。 動物の世界では不要なものだらけ。 不要だけど尊くて、いとおしいよ。 いとおしいけど、ちょっぴり疲れるネ。
2026/10/23 ・ 👁️ 12回 ・ 💬 0件

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