児童文学

虹色ソフトクリーム

1,138文字 約3分で読了
作者:しとえ
 町にソフトクリーム屋さんがオープンしました。 いろんな種類のソフトクリームが売っているのです。 それを聞いた 食いしん坊なキツネさん。 「今日オープンだって!一緒に食べに行こうよ!」 キツネさんが仲良しのタヌキさんをさそいます。 「僕お金持ってないよ!」 タヌキさんは言いました。 「大丈夫、ジャーン!」 キツネさんは葉っぱを取り出してお金に変えました。 「バレたらおこられちゃうよ!」 「大丈夫、大丈夫。そんなにばれないよ」 キツネさんは頭に葉っぱを乗せて人間の男の子に変身します。 「タヌキさんも葉っぱを乗せると、ドロン!」 同じように男の子に変身しました。 だけど耳がうまく隠せません。 「どうしよう、こまったな」 するとキツネさんは、ボウシをわたしました。 「これをかぶったら、大丈夫だよ!」 「ありがとう」 タヌキさんは、ボウシをかぶりました。 「キツネさん、しっぽ!」 「おっと、いけない!」 キツネさんはコートを着ました。 これでもう大丈夫、どこからどう見ても二人は 人間の男の子です。  町のソフトクリーム屋さんまで二人は歩いて行きました。 「ソフトクリームくださいな!」 そう言ってキツネさんは葉っぱのお金を出します。 「いらっしゃい 坊や、どの種類がいいんだい?」 お店のおばちゃんが、たずねます。 「うーん」 キツネさんは ソフトクリームの写真を見ます。 「全部!」 「全部だね。じゃあ特別に虹色のソフトクリームを作ってあげるからちょっと待ってて、坊や」 お店のおばちゃんは、虹色をしたソフトクリームをキツネの坊やに渡しました。 「わーすごく大きい!」 二人は目を輝かせます。 一番上はストロベリー味、二番目はみかん味、三番目はレモン味、四番目は抹茶味、五番目はほうれん草、六番目はソーダ味、そして七番目はさつまいも味がします。 「僕も同じのがいいな!」  タヌキさんも同じものを作ってもらいました。 二人は夢中で食べています。  口の中がキンキンに冷えて、息を吐き出すと虹になりました。 びっくりしている二人。 おばさんは笑います。 「美味しいだろう。とびっきり美味しい季節の果物と野菜とそれから 虹をすりおろして入れたからね」 二人はおばちゃんの顔をよく見ました。 「あれ?もしかして山姥のおばちゃん?」 「そうだよ、やっと気がついたね」 とおばちゃんは笑いました。 「できれば、葉っぱのお金じゃなくて本物のお金を持ってきて欲しかったけどね」 二人は顔を見合わせました。 「ごめんなさい、本物のお金ないの」 「じゃあ、お金は払わなくてもいいけど、たまにお手伝いに来てくれないかな」 おばさんはそう言いました。 「はーい!」 二人は元気よく返事をしました。  さてその後、町のソフトクリーム屋さんに時々二人はお手伝いに行きます。 ソフトクリーム屋さんは とても繁盛しているそうですよ。
2026/10/22 ・ 👁️ 20回 ・ 💬 0件

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