ポエム・詩

鎮静と騒乱

279文字 約1分で読了
作者:如月ニヒト
扇風機が張り切って首を振っている 生ぬるい風が腕から顎をなぞっていく 遠くから響くような、規則的な機械音 ぐわんぐわんと思考が渦のように巻き込まれていく 冷蔵庫からペットボトルの氷を取り出した こめかみに当てて、また耳を澄ます 外ではエンジン音と風が鳴っている 蝉が鳴き出したと思ったら消えてしまった ああ、蝉の声は耳鳴りに似ている 忘れていたお友達が耳の中でキンキンとはしゃぎだす 蝉の声が復活した気もするけれど、まるで分からない 規則的な中低音は、扇風機がもたらしているのだろうか スイッチを切れば謎は解けるのだ だがこのままうねりに身を任せて目を閉じよう ああ、やはり蝉はうるさい
2026/10/20 ・ 👁️ 38回 ・ 💬 0件

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