ホラー・怪談

学校の鵺

1,062文字 約3分で読了
私は憤っている。 友達の■■と、■■■が約束の時間から1時間強経っても来ないからだ。 二人とも今時、学校の七不思議なんて信じて怖がっている。 バカバカしい。 私が確かめてやるからと三人で約束した……はずだった。 「あいつら...!」 ポツンと校門前に一人の私。 連絡を入れようと思ったが、スマホの充電は切れていた。 いつも帰宅後キッチリ充電していたのに、なんて間の悪い。 あいつらの不義理と自分のウッカリにイラつき、もういい!と校門を飛び越えて侵入する。 この学校の七不思議は、時間が決まっている。 幸い腕時計があったので時間の確認はできるが、チンタラしている暇はない。 私は一人で懐中電灯を手に、夜の校舎を周った。 1時半、定番のベートーヴェン。カギがかかっているので、外から窓をのぞいたが異常はなし。 噂を広めた人はもう少し、オリジナリティとかを大切にしてほしい。 2時、人体模型。 うん、以下同文だ。 2時半、笑う花壇。 ……オリジナリティって、センスが同居しないと意味ないんだな。 異常なし。 3時、3時半、4時……異常なし。 ん?何か前も同じようなことあった気が……? まあ、いいか。 さっさと終わらせて明日、二人に文句言ってやる。 いよいよラスト、4時半「鵺の扉」。 3階校舎奥の空き教室の扉を、時間ぴったりにノックする。 すると化け物の声が聞こえるというもの。 私は腕時計を見ながら歩…… 「え?」 危なかった。 あと一瞬、腕時計から目を上げるのが遅れていたら。 廊下が途切れている。 懐中電灯で照らしても、底が見えないほど深い。 「ヒッ!?」 天井から何かがサラサラと落ち、放心していた私の背中に当たる。 砂?これが霊障!? 怖くなった私は必死に、自分の考えを否定し、空き教室へ走る。 「そんなわけない……!そんなわけ……」 次の瞬間、私の足元は崩れた。 ――激痛で目を覚ます。 崩れた瓦礫、直観でもう助からないことを悟る。 あ、日の出だ……。 ああ……全部思い出した。 「本当は先生に怒られるのが怖くなって、約束破ったの私だっけ。 ごめんね、二人と……も……。」 遠くからトラツグミの声が聞こえた気がした。 「やっぱりデマだったんだ。」なんて下らないことを考えながら、私の意識は遠のいていった。 ―― 「オーイ!オーイ!」 「おい、もういいって。どう見ても死んでるだろう。」 「……あいつくらいの娘がいたんだよ。」 「みんな辛いんだよ!いくら子供だって……!」 「あれだけ廃墟は危険だから近づくなって言ったのに……。」 「いい加減にしろ!早く行くぞ!」 「……おう。」 二人の男は『学校だった瓦礫』を後に踵を返した。
2026/10/01 ・ 👁️ 37回 ・ 💬 0件

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