コメディ・日常
代行サービス
707文字
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掃除、洗濯、食事の準備。生活に関わるほとんどの家事は代行サービスに依頼している。
料金を支払えば、ゴミ出しから日用品の買い物まで、すべて家事代行サービスの業務範囲内だ。
大学の講義への出席やノートの作成も友人に頼んでいる。代返とノートの共有に対して、一定の報酬を支払う契約になっている。
土曜日の夕方、友人がノートのデータを持ってきてくれた。データを確認したあと、友人と二人で近所のラーメン屋へ向かった。今回の報酬として、食事を奢ることにしたからだ。
ラーメンを食べながら、友人は不思議そうな顔をして聞いてきた。
「お前、大学の授業にはろくに出ないのに、家ではいつも資格の勉強をしてるよな」
私は家事代行を利用してできた時間を、すべて資格試験の勉強に充てている。今日も外出する直前まで、机の上には、過去問題集とノートを広げていた。
「それに家事から大学の出席まで全部人に頼んで、その金はいったいどこから出てるんだ。学生が払える額じゃないだろ」
私は「割のいいバイトをしている」とだけ答えた。詳しい話はしたくなかったので、話題を変えることにした。
「そういや、替え玉を頼まなくてもいいのか?有料だからといって遠慮しなくてもいいからな。好きなだけ食べてくれよ」
それを聞いた友人は、喜んで追加の注文をした。
帰宅後、私は再び机に向かい、今週末の試験対策を再開した。
試験範囲の最終確認を終えたあと、スマートフォンに届いていた受験票のデータを開いた。画面に映る依頼主の顔写真と、鏡に映る自分の顔を見比べ、試験当日の本人確認をやり過ごすために、どこをどうメイクで寄せるか、その手順を確認した。
資格試験の代行。替え玉受験。それが私のアルバイトだ。
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