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最後の砦
265文字
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「最近よく来るね。
そんなにうちの店が好きかい?」
老婆が意地悪そうに笑う。
「何でもいいでしょ。
私の不安を早く買い取って!
こんな私じゃ嫌われちゃう」
と叫ぶと
「おやまぁ、
今日はいっそう元気がいい
不安だこと。
いただいたよ」
その声を合図に
私の心は温かく軽くなる。
「不安なんて売り物になるの?
うさんくさいな。
私には不要だからどうでもいいけど」
そうこの店では
長いこと不安が売られている。
もう
私はここがないと
彼と笑顔で向き合うことさえ
できない。
ある日
居ても立ってもいられず
お店に駆け込もうとしたら
空き地になってた。
私はその場で
崩れ落ちてしまった。
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