SF・ファンタジー

Aisla姫

686文字 約2分で読了
作者:ReiN.
 私は草原に一人で立っていた。  風が吹いていて、私のポニーテールが揺れている。  手には剣を持っていた。  重さは分かるのに、なぜ持っているかは分からない。  剣を見ると、傷が多い。  ここはどこ?  そう思った瞬間、白い怪物が出てきた。  その怪物は、私より大きく、のっぺりしている。  ゆらゆら私に近づいてくる。  逃げようと反対側を向こうと思った、その瞬間、怪物に向かって走った。  剣を振り上げ、怪物の頭部を刺し倒した。 「助けに行かないと…」  私は無意識に呟いていた。    誰を助けにいく?  わからない。  私は、とりあえず歩く。  目的はない。  ある町についた。  活気がない。  なぜか、私は歓迎された。  理由はわからない。  町の人は、私の名前を呼んでいるようだが、聞き取れない。  町を散策していると、張り紙が目に入る。  綺麗なダークブロンドの女性が映っている。  私は、目を離せなくなった。  私の顔を見ているはずなのに、目線が合わない町人は言った。 「――様、早く姫様を助けてください」   「ええ、もちろんです」  私は、手で口をふさいだ。  私の意思ではない。  町人はにっこりと満足げだ。 「あなたは姫様を救うために旅をしていますもんね、素晴らしいです」 「はい、必ず姫様を助けます」    口が勝手に動く。  体が勝手に、歩く。  戦うしかない。戦うしかない。  逃げたら、どうなる?  わからない。    私は旅をしている。  何が目的かもわからない。  体が勝手に動いたりする。  戦うしかない。戦うしかない。  張り紙が目に映る「Aisla姫」  島、と書いてある気がした。  隔離された姫…。    家に帰って、顔も思い出せない彼女に会いたい。  覚えているのはただ一つ 「アリサ…」  張り紙の女性と目が合った気がした。
2026/10/08 ・ 👁️ 76回 ・ 💬 0件

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