ポエム・詩
声なき声
715文字
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人に想いを伝える事
例えば 言葉を紡いで相手に語りかけたり
例えば 唄に乗せて唄声を相手に届けたり
出来るのならば 私もそうして想いを伝えたい
けれど私は 生まれながらに声を神様に奪われている
だから私は 詩を書く
人に想いを伝えるために
それが私に出来る 感情を表す唯一の手段だから
私に声を与えなかった神様を恨んだ日もあったが
今は 詩を書くという道を残してくれた事に感謝している
想いを伝える方法は一つじゃない
それが私にとっては 詩を書き綴るという行為だった
ただそれだけの事である
だけど 書いた詩を相手の心まで
そう 好きな気持ちを伝えるのは なかなか難しい事である
どれだけ感情を込めて 詩を綴ったところで
そもそも 相手がそれを目にしてくれるかは分からない
もし 目にしてもらえたところで
それが伝わるとも限らない
でも それは
言葉を紡いで相手に伝える事も
唄声に乗せて相手に届ける事も
結局は同じ事である
声で気持ちを伝えても
それが本当に伝わるとは限らない
それは 言葉も 唄も 詩も
きっと同じなのだろう
だから私は 詩を書き続ける
少しでも 人に想いを伝えるために
少しでも この気持ちを届けるために
私に声がない事を理由に それを言い訳に
気持ちを諦めるような事はしたくはないから
綴った想いが届けばいい
それがもし相手まで届かなかったとしても
きっと私は 詩を書く事をやめないだろう
他に方法がないから?
そうじゃない
詩を書く事
それそのものが 私の生きる証なのである
もしかすると
私は詩を書くために
声を失くしたのではないだろうか?
そう感じる事すらある
だから私は 今日も詩を書き続ける
いつか 綴ったこの詩があなたのところまで
あなたの心まで きっと届くと
そう信じて
私の綴る声なき声
言葉は声にならずとも
それは確かに 声として存在している
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