コメディ・日常
労働意欲の値段
387文字
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ある会社が、最新型のAIを導入した。
社員の労働意欲を数値化するAIだった。調査の結果、労働意欲は給与と比例することがわかった。
会社は給与を上げた。
意欲は上がった。
さらに給与を上げた。
意欲はさらに上がった。
会社は喜んだ。
その後も、毎月のように給与を上げ続けた。
ところが、ある日、意欲の上昇が止まった。
AIが追加分析を行った。
原因はすぐに判明した。
社員たちは、自分の給与そのものよりも、隣の社員の給与を気にしていたのだ。
そこで会社は、全員の給与を同じにした。翌日、社員たちの労働意欲は、ゼロになった。
会社は慌ててAIに尋ねた。
「どうすれば、また意欲が上がる?」
AIは答えた。
「簡単です」
「社員同士の給与に、差をつけてください」
会社は社員の給与を、一人ずつ違う金額にした。
翌朝、社員たちは以前より熱心に働き始めた。
ただし、自分より給与の高い社員の席を、ちらちらと見るようになった。
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