SF・ファンタジー
今日、明日、明後日
482文字
約1分で読了
ある朝、公園のベンチでのんびり太陽の光を浴びていると、見知らぬ子供に話しかけられた。
「あなたは今どこにいるんですか?」
「ここにいるけれど」
「そうですか。じゃあ明日は? 明後日は? どこにいるのでしょう?」
突然降ってきた不思議な問いかけに首を傾げつつ、私は穏やかに笑って子供へと言った。
「きっとここにいるよ。ままならない人生を送ってはいるけれど、明日も明後日も、私は変わらずここにいるだろう。私はこの身を投げ出したりなどせず、ここで踏ん張って生きていくつもりだ」
私の誓いは固いものだった。今までに人生を幾度となく投げ出したくなった事もそりゃある。けれど、どうせ人生なんてものは所詮神様からの借り物なのだから、みっちり隅々まで使い切ってから返そうとつい先日思い直したのだ。
今日の朝日もまた、私に「人生を使い切るための活力」を与えてくれている。これらを子供に説明するのは少々難しいなと空を見上げ、ふとまた子供のいた場所に視線を移せば、その子はもういなくなっていた。
私の答えに満足したのか。はたまた全てが私の幻影だったか。どちらとも分からぬまま、朝日が独りの私を満たしていく。
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