コメディ・日常

傘の骨に絡まる星屑

304文字 約1分で読了
作者:しとえ
 突然雨が降り出したので、雨で濡れていた女の子にビニール傘を貸した。 「ありがとう」 お辞儀を一つするとその子は街あかりの下、走って行った。 雨の夜のビニール傘はクラゲに似て、雨粒に街の明かりを反射してきらめいて見えた。 ふと水中にいるような錯覚に陥る。 暗がりの空の下、あの子の傘もまたクラゲになってこの町で輝いているのだろうか。 傘をあげてしまったので、私は数メートル先のコンビニに駆け込んだ。 店の入り口の近くに売ってあるビニール傘。 1本買ってコンビニを出た。 ビニール傘ごしの風景はぼやけて滲んで見える。 街の灯りが雨粒に写りまるで星屑みたいだ。 空の上にいるような軽やかな気分になった。 私は雨の日に星空を片手に町を歩く。
2026/09/30 ・ 👁️ 60回 ・ 💬 0件

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