ホラー・怪談
顔のない男
177文字
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「スマホ落としましたよ」
そう言ってスマホを渡した相手の男は顔が無かった。
……あぁまたか。
男は横断歩道を渡りきったところで車に轢かれビチャリと俺の足元に手首が転がる。
顔のない人間の姿を見たらその人物は近々死んでしまう。このように死ぬ人間を何度見ただろう。
家に帰って扉を開く。
壁一面に人の顔。
おそらく昼間の男もいるのだろう。
煙草を吹かせばうめき声が聞こえる。
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