コメディ・日常
縁切り雀
547文字
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よう、俺は雀の太郎。みたらし団子みたいにツヤツヤな羽根が自慢のイケてる雀だぜ。
俺は色んな家の木を転々として暮らしている。最近じゃあ、電線に留まる事もしばしばあるが、やっぱり木の質感ってのが俺は好きだね。
少し前は、とある婆さんの家の木にいたんだ。その婆さんは随分手先が器用で、キラキラ光る綺麗な宝石を使った首飾りや、真珠みたいに綺麗な肌をした人形を作ったりしていた。
俺はその婆さんが窓辺で作業をしているのを見るのが好きでさ、よく木の上でチュンチュン鳴いて応援してやったもんだ。
けれど、いつしか婆さんは器用な手先で、光る薄っぺらな板をいじり始めてな。窓辺でブツブツ、ブツブツ……昔居座った寺の坊さんみたいに何かを喋って、ただ板を触るだけになっちまった。
悲しかったよ。俺は、婆さんが綺麗なモノを作ってる姿が好きだったのにな。まあ、仕方あるまいな。そうなっちまったのなら仕方あるまい。それが、アンタの望む事なら。何処にでもいる雀如きが、止められる筈もない。
やがて、太陽が顔を出した朝、俺は婆さんの家の木から飛び立った。あれからしばらく経ったが、婆さんは元気だろうか。顔を見てやりたいが、もうあの家が何処にあるのかも分からんぜ。
何せ俺は、雀の太郎だから。鳥頭の俺には、婆さんの行く末など知る由もねえのだ。
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